認知症って

  皆様からのご要望が多い認知症。今回はその認知症に触れていきます。主な内容は

 〇認知症とは

 〇認知症のメカニズム

 〇認知症予防

です。 

 本来はYouTubeでお伝えする予定でしたが少々時間が掛かりそうなのと他にもYouTubeでのお伝えする内容が多く先ずはこのブログでさわりだけでもお伝え致します。より詳しい内容については改めて今後のYouTubeや教室でお伝えいたします。

 最初に余談なのですが私、20代前半に衝撃的な西洋テレビドラマを見たんです。1人の男性がお世話になった尊敬する恩師に会いに行く物語なのですがその恩師は癌になり余命僅かとのこと。凛々しく力強いその恩師は家族に支えられてオムツなどもして何とか生きている状態。主人公の男性は衝撃を受けます。そして、恩師に尋ねます「周りにそこまで迷惑をかけて生きているぐらいなら死んだほうがましではないのですか」それについて恩師は答えます「人間はほとんどの期間迷惑をかけている。赤ん坊の時、学生の時、新入社員の時、1人で生きているというほうがおこがましい」と(なんとなくそんな感じだったと思います)説明はもっと長いのですが、迷惑をかけないように生きなければいけないと思っていた私としてかなりの衝撃でした。もちろん周りに迷惑をかけて自由気ままに生きてよいというものではないのですが一生懸命生きて、それでも周りに迷惑をかけてしまうのは恥でもなくごく自然なことと世界観は大きく広がりました。

 因みにこのエピソードは後に認知症の関わりに出てきます。

 さて、そもそも認知症って何なんでしょう?

 一応定義としては「認知機能が後天的な障害によって日常生活や社会生活に支障をきたす」となっております。ということは生活に支障がなければ認知症ではないんです。計算ができないや物忘れが酷いことではないんですね。
 このことについて様々なご意見があると思いますので後に触れますね。

 では認知とは何なんでしょう?

 様々な団体・組織が定義を出しているのでまとめると「認識」-意識-が「知る」ということで、様々な情報が「記憶」と照らし合わせて「○○ということ」と理解することだそうです。そして意識が理解できるには例えば100人が101人になってもほとんどの方は解らないですよね。では何人増えれば増えたと意識として解るのか、一般的に20%以上と言われています。なので、100人が110人でも「増えたかな?」と思うぐらいで増えたとはっきり解るのは120人になってからのようです。もちろん個人差はありますよ。
 ここでのキーワードは意識と記憶ということを頭の片隅に置いておいてください。

 



 

 では脳ってそもそも何なんでしょう?

 よく豆腐に例えられることが多いです、西洋ではゼリーですが。何か物凄く特別な組織のようなイメージが強い脳ですが実は筋肉や皮膚や爪や髪の毛と同じタンパク質です。ただ、爪や髪の毛や皮膚はどんどん生まれ変わりますよね。筋肉も細胞分裂を繰り返して生まれ変わることはほぼなくても、傷ついたら修復されて以前より強くなります。それに対して脳のタンパク質は基本的に生まれ変わらないんです。理由は大きく2つ、1つは脳は大切なところなので守るためエネルギー分が脳に入るのが限られています。血液脳関門というのですがこれにより脳に入れるエネルギー源は酸素と水と炭水化物(グルコース-ブドウ糖-)電解質にアミノ酸などです。アルコールやニコチンやカフェインも脳に入ってしまいますが。
 なので、一部の脂肪やアミノ酸は入ってもタンパク質は脳に入れません、白血球ですら入れません。ほとんどの物質は脳に入れないんです。そのため、脳が新しく生まれ変わるための物質が脳にほぼないんです。
 次に瞬間記憶や短期記憶は脳のタンパク質に記憶されないのですが中長期記憶は脳のタンパク質に記憶されるため生まれ変わるとその記憶がなくなるためそれこそ認知が出来なくなり普段の生活に支障をきたしてしまいます。
 ここでもキーワードは脳はタンパク質ということと生まれ変われないということです。

では記憶ってどうやって記憶されるのでしょう

 まだはっきりとは解明され得おりませんが、大体の共通認識として瞬間記憶、短期記憶は電気信号の状態、早い段階の短期記憶や中期記憶は海馬という脳の側面のところ、そこから長期記憶としてそれぞれの脳のお部屋で記憶されるようです。記憶はCDをイメージしてください。電気で細かい溝が作られていますよね。その溝に電気が反応して音や映像が発信されますね。正にそんなイメージです。そして、その電気で読み取るのが脳のタンパク質、脳のタンパク質は触覚(角)みたいなのがあってそこで読み取ります。色々なお部屋から触覚が伸びて複雑なネットワークが出来上がります。
 余談になりますが度忘れを始め忘れるってネガティブなイメージがありますね。でも忘れるという行為は①あまり重要でない②あまり必要とされていない③自分を守るためです。特に③の自分を守るためは自分の許容量をオーバーしているか覚えているとしんどいことだからです。なので、重要なポストにあるお仕事をされている方ならともかく一般の方には特に度忘れなどは気にしなくてもよいと思います。お話しするときに「あの」「その」ばかりでは自分としては嫌かもしれませんが。私も多いのですが周りの方に「イラッ」とされてもそのあとは結構慣れてくれます。

 ここで話が変わりますが人って耳、横に付いていますよね。でもほとんどの動物は頭の上の方にありますよね。これって人間が賢くなったからなんですが、厳密にいえば①お魚さん時代に追い出されて②陸に上がってからも追いやられて③木の上に逃げても追いやられてといったように人間になるまでに散々追いやられたので身を守るためにできた知恵何です。なので他の動物に比べてブレーキの役目をする脳が大きいということも少し覚えててくださいね。またまた余談ではありますが脳のブレーキはものすご~く優秀で大きく4段階に分かれます。この話についてはまた機会あるときにお伝えしたいと思います。

 そして、その脳ってほとんど他の臓器に命令(電気信号)を出しますよね。それに対して脳の方に電気信号を送るのは一部の自律神経と感覚神経だけなんです。これも大切なポイントです。

 さあ、それではお待たせしました。認知症のメカニズム。
なぜ認知症になるのか?!

 認知症にはいくつかの種類があるため1つ1つ説明すると長くなりますし皆様も見てられなくなりますから、大まかな内容で簡単に説明します。

 一説にはアミロイドβという以前は老人班とも言われたタンパク質脳に溜まるからと言われています。しかし、思い出してください。脳は守られているためタンパク質は入れないんです。ではなぜアミロイドβというタンパク質が溜まるのか、それはアミノ酸として脳に入って脳の中でくっついてタンパク質になるんです。しかし、通常なら白血球の役割をしてくれるミクログリアという細胞、脳の主な細胞のニューロンをサポートしてくれる細胞なのですがこのミクログリアが処理してくれます。

 では、なぜアミロイドβが溜まったり認知症になるのでしょう。

 一言で言うと「ストレス」です。
 なんだと思わないでくださいね。先ずストレスって何なのでしょう。簡単に言えば「イメージと感覚のズレ」もしくは「イメージができない状態」いわゆる「解らない」です。小さいことでいえば何かをしようとした時、例えば今から見ようと思っていたテレビを急にチャンネル変えられたら「イラッ」としますね。これもちょっとしたストレスです。脳はこのズレを何とかしようとします。この時にエネルギーを多く使います。そして疲れます。余談ですけど、運動も運動自体で疲れることはほぼないんです。運動の疲れは心地よい疲れなんです。では何故疲れるかと言えばイメージ通りにからだが動かなくなったからです。
 お年を召されると思い通りにからだが動かせなくなるので、そのことにストレスを感じると脳のタンパク質がダメージを受けて認知症になりやすくなるとも言えますね。

 あと、絶対に気を付けてほしいのがココロは脳にあるわけではないということです。感情を司るところは確かに脳にありますが、ココロは感情だけではないですよね。ココロをいろんな呼び方をすると精神だったり情動だったり衝動だったり肝とも言われたりしますね。英語でもHEART(ハート)MINDO(マインド)MENTAL(メンタル)SOUL(ソウル)SPIRIT(スピリッツ)FEELING(フィーリング)PSYCHOLOGY(サイコロジー)EMOTION(エモーション)と様々な呼ばれ方をします。日本の組織でいえば総理大臣がココロで官僚が脳といったところでしょうか。ココロが方向性を決めます。脳はそのためにどうしたら良いかを分析してくれます。この関係が崩れるとストレスにも気づかなくなります(脳は結構鈍感なので)。よくある「これは良いはずだ」と思ってストレスを感じながら(しんどいと思いながら)気づかないふりをしてからだを蝕んでしまう状態です。

 では、認知症を予防するには!!!

 これは大きく分けて3つです。

 ①イメージと感覚をなるべく一致させる
  イメージと感覚がズレるとストレスを感じて認知症になりやすくなるので、イメージと感覚が一致すればストレスが減り認知症になりにくいということです。※イメージと感覚が一致している状態は楽しいという状態です(面白い≠楽しい)座っているところから立つときに膝や腰に負担が掛かる、少し歩いたらしんどいという状態は慣れたと思ってもストレスですね。「○○をしたい」でも思うようにからだを動かされない、周りに迷惑をかけてしまうと思ってあきらめてしまうのもストレスです。関節に負担が掛かるや思い通りに動かせないはからだの動かし方で結構変わることは教室でお伝えししましたね。細かいことではあるんですが塵も積もればで結構な要因になります。教室の皆様には意識だけでなく無意識(上記にお伝えした20%未満や小脳さんに)に刷り込むようにしてますからその点は安心してくださいね。

 ②脳を活性化させる
  脳と筋肉は細胞分裂して新陳代謝を行うわけではないと先程お伝えしました。そして、脳も細胞ですのでタンパク質なんです。決して電気の塊ではないですよ、しつこい様ですが。筋肉が刺激によって力強くなったり粘り強くなったりするように脳も刺激してあげると強くなります。脳への刺激は感覚神経。筋肉や骨や関節の動いている感覚、触覚、視覚に味覚に臭覚に聴覚、またまた余談ですが筋肉や骨を動かすと記憶力を上げてくれるホルモンが分泌されます骨のオステオカルシンという若返りホルモンと筋肉のミオスタチンです。ただ、筋肉は傷ついたら修復してくれるのですが脳はそういうわけにはいきません。傷つける力強い状態でなく粘り強い状態、なので軽い刺激を多く与えるようにすることをお勧めします。これも教室の皆様にはそういった刺激を脳にとさせてもらっておりますから安心してくださいね。
 また、エネルギーを1番使うところは脳です。なので脳の大好物をしっかりとってください。脳のエネルギーは酸素、全体の1/5は脳が酸素を消費します。そして炭水化物、全体の1/4は脳が消費します。が糖尿病が気になる方は無理に炭水化物を摂らなくて大丈夫ですよ。脳が炭水化物が必要なため血糖値を下げるホルモンはインスリンだけですが上げるホルモンは幾つかあります。肝臓や脂肪から炭水化物を摂りだしてくれます。そして情報、情報(知識・記憶)が認知に関係することは上記でもお伝えした通りです。心躍るような情報などは脳を活性化させてくれます。

 ③気持ちを変える
  なんといってもこれでしょう、こればかりは教室で何ともできないのですが周りに大きな迷惑になること以外は「気にしない」最初の辺りでもお伝えしましたが生活に支障があるから認知症なんです。良くあるのがつじつまが合わないことを言うと周りの方から「えっ」と思われてその反応から「しゃべらないようにしよう」ということが多いらしいです。そのことで認知症を加速するとも言われております。こればかりはご家族に協力してもらってください。認知症で周りの方たちをなるべく困らせたくないのでしたら。子どもの頃を思い出してください。言いたいことを言ってましたよね。言って聞いてもらえたらそれだけで嬉しかったですよね。認知症のリハビリにつじつまが合わないときはキチンと修正するようにとの指導要綱もありますが脳の活性化としては分かりますが気持ちとしてはつじつまを無理に合わせなくても良いかなとは思います。あくまで個人的意見ですが、子どもと話すときは聞いてくれているということが大事です。例えばある子が「私、今日○○食べてきた」と言うと周りの子は「私は、」「俺は」「僕は」とみんな言いたがります。それに全部応えるとそれだけでレッスンが終わります。でも話は聞きます。応えるときは1人は目で1人は口で1人は手でと同時に3~4人を相手にします。それでも子ども達は納得します。
 また、財布などが見つからず「誰かが私のお金を盗んだ!」と思い込む時もあるかもしれません。しかし、子どもの頃って良く同じようなことがありましたよね。「ココに置いておいたのに無い、誰かが盗った」って。でも結局ほとんどの場合がただの勘違い。子どもの頃にはよくあることもお年を召されると認知症ではと思われやすく攻められるとストレスが溜まって認知症になりやすくなります。
 同じことを何回も言ってもそんなに生活が困るっということはないですよね。心理学ではココロは何処にあるか「人と人、人と物が接したところ」と定義されているようです。平たく言えば「行動」、砕けた言い方をすれば大きく動けばココロも大きく、小さく動けばココロも小さく、動きを抑えたらココロも抑えられてしまいます。抑えられたココロはいずれ反動で爆発をします。話さないようにしようとしていたら親族以外にはとてもおしゃべりになっていたり、家に籠っていたら徘徊してしまったりなどです。
 また、ココロは点数に表すことが出来ます。計算式は単純に「現在の自分/なりたい自分」です。なりたい自分が100だとして現在の自分が80だとしたら80点です。因みにあくまで自己評価です。そしてこの点数が下がることはとてもストレスに感じます。我々フィットネスコンダクターは現在の自分をなりたい自分になるべく近づけるようにします。ただ、別の方法で点数を上げる方法があります。そうなんです。分母のなりたい自分を下げてあげるんです。なりたい自分を100から95に下げると現在の自分は変わらなくても約84点になります。これを知っているだけでも認知症は予防できます。因みにヨガでは「ココロもからだもあるがままの自分を受け入れる強い性質」になりましょうと説いています。
 後は何といっても「気にしない」に繋がりますが不安に思わない。不安は解らないから不安なのでストレスを感じます。不安ではなく正しく恐怖する。認知症が深刻な症状になった時のことを想定して準備しておきます。1つは意識のところがダメージを受けているので無意識を普段から鍛えておくことです。無意識は大きく3つ1つはDNAによって本能的に動くもの反射などですね。2つ目は小さいころから身についているものみ「三つ子の魂百まで」みないなものです。そして3つ目は意識して習慣にして癖になり無意識となったものです。これに関しては可能な限り教室で刷り込んでおります。冷蔵庫やガスなどはご家庭でしてくださいね。
 もう1つはご家族の問題などですね。これは様々なパターンを想定してご自身が納得できる準備をされることだと思います。

 まとめ

 〇認知症は後天的な障害によって生活に支障が出る状態が続く(6ヶ月以上)こと
 〇認知症予防は
   ①イメージと感覚の一致 ※人生を楽しむ
   ②不安に思わず正しく恐怖する(そのための準備をしておく)

 僅かでも認知症に対する不安が解消されたならうれしい限りです。



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